2022.03.12 (土)   K2Couple No.0740 

角間山
かくまやま(群馬県)
1,981m
あっ マイソリが ... 谷間に消えた

コース最大標高差 : 455
コース累積標高差(+) : 485
コース累積標高差(−) : 485
コース沿面距離 : 4.7 km
行動時間 : 6'35"

* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です

 青空に無垢の雪原、広々として気分爽快
  6:15 = 藤岡IC/上信越道/小諸IC = 地蔵峠 【トイレ】 = 7:45 旧鹿沢九十八番観音前P
 九十八番観音前P 8:00 ... 8:15 渡渉点 ... 8:25 休憩 【ワカン装着】 8:40 ... 8:50 夏道離れる ... 9:10 ドリンク休憩 9:20 ...
 10:55 マイソリさようなら ... 11:15 角間山頂稜線到達 ... 11:40 角間山 【L 12:15 ... 12:30 頂稜下降 ... 13:45 夏道合流 ...

 13:50 だらけ休憩 14:00 ... 14:20 渡渉点 ... 14:35 九十八番観音前P

 九十八番観音前P14:45 = 野菜の店 = R18碓氷バイパス = まゆっ娘 【野菜】 = 17:30


 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)
 
赤線 が今日のトラックdata、その他の色 は過去に歩いた冬のdata(by GARMIN)
                                              角間山の場所



 きょうはピーカンの予報で、四月の陽気になるらしい。
 今シーズンの雪山遊びも最後になるかもしれないので、根子か角間か迷った末に少しでも近い浅間角間山にした。
 角間山は静かな山登りができるのでお気に入りですが、きょうは風が強いらしくテンクラ予報は”C”。
 まあ行けるところまで行ければ、と言うかピークハントは眼中になく雪と戯れて楽しめればそれで良い。
 ゆっくり遊べるように、余裕をもって6時過ぎに家を出た。


 お日様と一緒に家を出る              ▲ きょうの浅間山

 予報通り晴れ渡った青空ながら、道中からの展望は典型的な春霞でスッキリしない。
 八ヶ岳や浅間山もボ〜っとしていたが、佐久市まで来ると浅間連山に雲ひとつなく絶好の山日和に見える。


                            ▲ ピーカンの浅間山(佐久JCT)
 車を連ねて地蔵峠へ        ▲ 地蔵峠を群馬側に下れば角間山

結構な賑わいの地蔵峠でトイレを借りて、群馬嬬恋に下る。
角間山が正面だ。

いつもの九十八番観音前の駐車スペースに一番乗りを果たす。
ここまで道路の雪は全くなかった。
気温マイナス2℃ながら寒さは感じない。

この時期の足元は何にしようか迷うところだが、もう3月だし下りにくいスノーシューには留守番してもらって、ワカンだけ持ってスタートする。
特急下りのアイテム、ソリも忘れずに。

 九十八番観音前の駐車スペース

 時々踏み抜くが、雪は割と締まっている     ▲ 渡渉ポイントから取付こうかと思ったが自重する
 夏道トレースは凸凹で歩きにくく    ▲ 湯の丸様の天辺が見えるころには、踏み抜き多い

ちょっと登ったくらいで暑くなってきたので、衣類調整する。
既に踏み抜きが多くて疲れるので、ついでにワカンも装着することにした。
ワカンを装着すると俄然取付きたくなり、斜面を物色し始める。

おいちゃんの姿が見えないので斜面を見上げると、もう取付いていた。
早いと思ったけど、付き合わざるを得ない (^^
歩いてみると、雪はまあまあ締まっていて平らだし歩きやすくて楽チン。

比較的木々の間は踏み抜くことが多いけど、せいぜい膝までです。

 もう取付いていた
 ゆるゆる登って来るおいちゃん          ▲ 湯の丸様の前を軽い足取りで
                              ▲ 登り勾配が徐々にきつくなるけど、まだまだ任せろっ

前方にストックを突き刺しながら、踏み抜きエリアを極力避けて。
概ね開けたとこの方が風当たりがいいせいか固い。
トレースといえばスキーのシュプールだけがあり。
それを辿れば、幾分かワカンの沈みが少ないような (^^

風はそこそこ吹いていて、湯の丸山に電車が走っているような音がする。
この風、止んで欲しいよね。

 体重の軽いはらっぱが先行してルート決め

いつもよりルートが東に寄っているので、一本の白樺の木が左に見える。
この白樺は、日光「小田代ヶ原の貴婦人」にちなんで、「角間の貴婦人」と命名していたのだった。

振り返ってみれば、積雪期の角間山は今回が6回目。
初めて来たのが9年前で 【REPO】 、静けさと素晴らしい展望に魅了された。
その時の感動や解放感を求めて、何気に来たくなる山域なの。

 角間の貴婦人と湯の丸山     ▲ 右を見ると二本の白樺 名前は未だない
                               ▲ そろそろ一本立てようぜ

何か歩き疲れてきたので、休憩することに
切り株に座ってパンを食べて。
この幸福感というか開放感 、たまんないよね〜。

きょうは周りに見える山も、いつもの冬の冴えがないようだ。
北ア等の遠望は無理かもしれない。
まあその辺りは折り込み済みってことで ・・・

 日常からの解放感に浸るはらっぱ
 髪の毛を乱す風も気持ちいい           ▲ おいちゃんを置き去りにして
 報道カメラマンは手出し不要          ▲ なるべく固い雪を探しながら

踏み抜き回数が多くなり、スノーシューにしなかった後悔がちょっと。
次来るときはスノーシューと思うけど、使わないときは嵩張るしね。

この山の下草は笹が主体だと思うけど。
殆んど沈まない所だったり、股下まで踏み抜いたりで場所次第な訳で。
基本的には自力で脱出するが、掘り起こしてもらうこともあり。
どうもスミマセン

 スノーシューが正解だったかな〜       ▲ おいちゃんが固そうなとこをリードするけど
                           ▲ 下界が見えるようになって気分ルンルン
                      ▲ 山頂を視界にとらえたので、頂上稜線も間近でしょう

はらっぱが、止まったまま固まって動きがない
ちょっと離れていたので、様子をみていたけどダメかい。
仕方なく、救助隊が出動します。
雪蟻地獄にハマったはらっぱを掘り出している内に、二人とも嵌る
雪上歩きのためのワカンが、脱出を妨げる哀れな姿かな。

山頂は近いけど、えらい遠くに思えてきた (^^;

 はらっぱの動きがおかしい
 このモナカ雪ヤバイよね     ▲ 悪戦苦闘の痕跡をいくつも残してきたし
                        ▲ 頂上稜線まで最後の急登を頑張るはらっぱ
                             ▲ 神様お願い もう落とさないで
                   ▲ 歩きやすいとこを探して登るうちに、尾根の端っこにルートをとった

雪に沈んでもがき中のはらっぱに届く、おいちゃんの情けない声。
大事なマイソリが …
はらっぱを待つ間にカッパを着ようと、ザック紐のバックルを外したら。
紐に通していた赤青のソリが、重なったまま谷間に滑って行っちゃった。
おいちゃんは諦めきれず見に行ったけど、とても下れる斜面じゃない。

茫然自失  意気消沈のおいちゃん
願わくば、ソリが勢い良く沢を下って出合(渡渉点)まで行ってくれ〜。
それは無理かも (^^

 谷間に消えたマイソリ 【 No304湯の丸山 】
                             ▲ ソリが流れて行っちゃったのに、浅間の山たちは知らん顔

先行したおいちゃんが倒れてた。
結構ハードな登りだったし、ソリの失敗を悔やんでいるらしい (^^

安物のソリなのに、迂闊な結果にmax落胆のおいちゃん
それよりさ、そのソリにおいちゃんが乗ってなくて良かったじゃん
御意  恐ろしいこと言うなよ。

そんなところに、単独スキーヤー♂さんが会釈して颯爽と登って行く。
スキーは踏み抜かないのでいいなあ。

 狸寝入り
 スキーのお兄さんが先行する       ▲ 湯の丸山の右に烏帽子岳が見えてきた

狸さんが気を持ち直して、少し登ったら頂上稜線に到達した。
思えば、苦労したけど楽しい登りだった。

樹間に四阿山がクッキリと見える。
遠くの山は霞んでいるようだった。

いつしか風も収まりつつあり、せっかくだから山頂まで行ってみる。
いつもの冬ルートより南寄りにトレースを辿る。
ソリを落とした沢の源頭をトラバースするので、また思い出しちゃって。
あのお兄ちゃん ここを滑り下りたら見つけてくれるかも。
あほか

 山頂まで行って来よう
 山頂から湯の丸&烏帽子           ▲ 同じく四阿山&根子岳

 山頂には誰もいなかった。
 360゜の大展望が思ってた以上に確認できたが、北アや頚城の山はハッキリしているものの薄くて写るかどうか。
 暇に任せてカメラの設定をいじったのが悪かったらしく、期待したような画像は残っていなかった。
 はらっぱの到着を待って山座同定。

 苦肉の策ではありますが、昨年の画像 【REPO】 をそのまま引用してござりまする。
 きょうは、こんなに綺麗じゃなかったけどね (^^;


                                      ▲ 山頂から西方面を見る
                                      ▲ 山頂から東方面を見る
                                     ▲ 後立山連峰が輝いていた
                                        ▲ 頚城アルプス
                                  ▲ 志賀の山並み(群馬県境稜線トレイル)

そんなこんなで時間を潰していたら、女性3人Gが賑やかに登ってきた。
写真を頼まれたので押してあげる。
下山してわかったことですが、スキーのお兄さんも女性3人も群馬No車。
2台とも嬬恋に下って行った。
そして、きょう出会ったのはこの人たちだけだった。

彼女たちに特等席を譲って、私たちは離れた岩陰でランチにした。
南東向きなので、浅間連山が一望できる場所で。
簡単な腹ごしらえです。

 360°の大展望 いただきました
 満足ランチ           ▲ 浅間連山を眺めながらね
                           ▲ 湯の丸山と烏帽子岳は眼の前
                              ▲ お姉さんたちに先んじて下山する 「 お先に〜 」

山頂下の登って来たルートが、何気に気に入らないおいちゃん。
踏み跡のないルートを、いつも通りに下って。
結果は余り変わらないけど。

そして、下りは夏道を帰ろうと話してたのに。
往路を戻った方がショートカットできると、勝手に心変わりするおいちゃん。
好きにすれば〜。

遠回りでも夏道の方が早いよ、って心の中でつぶやいてみた

 急な壁を下りて
 樹林の中を徘徊し         ▲ 頂上稜線から往路を下降します
 風は収まっていたが雪は緩んでいた           ▲ 抜き足差し足忍び足
                           ▲ 行きも帰りもマイトレースを刻む

今年はずっと寒い日が続いたのに、この暖かさは何なんだ。
確かに下りは楽だけど、踏み抜きに関しては登りよりスケールアップ。

どうしても自力で這い上がれず、おかかえ救助隊の世話になった。
おいちゃんがソリを流さなければ、もうちょっと楽だったはず。
昔のように急斜面をソリで暴走するほどの無茶は、もう無理だけど (^^;

 暖かい午後なので踏み抜き多発            ▲ やだやだもういやだ〜
 気分転換に景色を眺め          ▲ 更なる雪との戦い
 登りで付けたトレースを放棄して      ▲ 林道らしい感じの歩きやすい道に逃げる

もう足がガタガタで、これ以上踏み抜きたくない。
と思ってた頃、おいちゃんが林道かも知れない歩きやすい道形を発見。
雪面は平らで、しかも沈み込みが少ない。
この付近は、中途半端な林道が多いことは蕨狩りなどで知っていた。

ポコポコ気分良く快調にトラバっていたら、標識のあるポイントに出る。
しっかりしたトレースが上に延びていた。
このルートは、積雪期に角間峠をショートカットして夏道に出るのだろう。

 ひょっこり立派なトレースに出くわした

あとは、嘘のようなプロムナードちっくなトレースに乗る。
だから私は夏道ルートで下りたかったのに、おいちゃんのばか

夏道に乗ったところで、思いっきしだらける
道端で店を広げていたら、例の3人娘がニコニコしながら下りて来た。
多分楽ちんルートでピストンしたに違いない。
 訊いてみなかったけどね

 角間の貴婦人が待っていた         ▲ ワカンが邪魔くさいので外したら
 朝と違って登山口まで踏み抜き地獄で    ▲ ツララを1本貰って、かじりながらブラブラふて歩き
 雪壁ちっくな景色          ▲ 激混みの地蔵峠をスル〜

 地蔵峠を越えて、浅間サンラインで野菜の店に寄る。
 いつものようにR18碓氷バイパス経由で、もう一軒野菜の店に寄り道して無事に角間詣でを終了した。
 どんなに苦労しても失敗しても、やっぱり雪の山は楽しいな。
 ちょっと失敗が多すぎたけどね (^^

 高崎に着いたら、夕方5時半でも17℃だった。
 あと一週間もすれば桜が咲くってTVで言ってたけど、どうかしてるよねこの陽気。
 嬉しいけど