2023.04.09 (日)   K2Couple No.0785 .

小沢岳
おざわだけ(群馬県)
1,089m
吹かれてマッターホルン登頂

コース最大標高差 : 440
コース累積標高差(+) : 535
コース累積標高差(-) : 535
コース距離 : 6.3km
行動時間 : 5'25"
* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です  下仁田町青倉から小沢岳
  7:00 = 藤岡IC/上信越道/下仁田IC = 7:45 小沢岳登山口P(七久保)
 登山口P 8:00 ... 8:40 椚峠(小沢峠)8:45 ... 10:00 マイナーピーク(前衛峰)... 10:20 小沢岳 【L】 11:00 ... 11:15 マイナーピーク ...

 12:20 椚峠 12:30 ... 13:25 登山口P

 登山口P13:35 = 富岡 = 14:50

     小沢岳の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)


                        ▲ 上信越道から、いつもの妙義山と浅間山


 今年は例年より早く、西上州のヒトツバナ開花情報が届きます。
 恒例の三ツ岩岳が脳裏をよぎりましたが、三ツ岩は岩場のリスクもあるし混み合いそうなので小沢岳にしました。
 何故いま小沢岳かと言われると特に理由はなく、敢えて言うなら西上州には珍しい土の登山道で歩きやすいからです。
 22年前の小沢岳は天気が悪くガスガスで、余り記憶に残ってませんけど。【REPO】

 西上州のマッターホルンと呼ばれていますが、人気の山とは言えないので誰もいないだろうとのんびり家を出る。
 青倉川沿いにカーブを重ねる道を詰めると、七久保終点に登山者用の駐車場があった、2℃。

 下仁田ICから四ツ又山と鹿岳        ▲ 下仁田町青倉地区は山のなか
 登山口下の登山者用駐車場(七久保)            ▲ ちょっと歩けば登山口


 十台は置けそうな駐車場ですが、人の気配はなくもちろん一番乗りを果たす。
 早速花の写真を撮りながら進むとすぐに小屋などがあり、登山口らしい案内が立ち並んでいて人間の生活臭が感じられる。
 昔の記憶は全く蘇らない (^^;

キケマン ムラサキケマン モミジイチゴ ニッコウネノコメ
ツルネコノメ コガネネコノメ エイザンスミレ フイイリヒナスミレ
 水害で林道の一部が登山道ちっくに残っている               ▲ ハルトラノオ
 林道の面影を踏んで         ▲ 林道どころか登山道もない
ヤマブキ ハシリドコロ エイザンスミレ ハナネコノメ
ミヤマハコベ ヒゲネワチガイソウ キブシ

昔は、七久保から椚峠を経由して矢倉峠に抜ける林道があったようだが。
度重なる大雨被害によって流出し、今はその面影を随所に残すのみで。
古き良き時代は戻らない。

荒廃した林道跡を花を探しながらだらだら登って、椚峠に着いた。
立派な駐車場になりそうな、広くゆったりした峠の佇まいだった。

 林道の名残         ▲ 椚峠の馬頭観音に挨拶して
 椚峠の広場              ▲ ミツバツツジ通り
                         ▲ アカヤシオと比べてキリっとした感じがいい

椚峠から尾根に取付きますが、山道に並行して作業道がある。
作業道の方が広く余所見歩きできそうだけど、山屋 は山道を行く。
しかし、その山道は登って下りて作業道に合流しちゃった (^^;

何気にアホらしくなって、この先は作業道を遊び歩く ... 山屋
時々展望が開け、ちょこっと残雪の浅間山は直ぐにそれと分かったが。
そのまま左に目を移すと、変顔の山を発見して二人で大盛り上がり

何あの山  可愛ゆい
ひょうきんすぎ~、何か見覚えのあるマスコット的キャラだね

 歩いて来た作業道を振り返って(左上に山道)
浅間山 ひょうきん顔の蓼科山でした 柱状節理
 作業道は落ち葉フカフカ歩きやすい           ▲ ギョエ! 霜柱ができとる

作業道はマイナーピークを捲いてるのかと思ったが、途切れている。
山道に戻ろうとシコシコ登れば、靴の下にはまさかの霜柱3cm。
そしてマイナーピーク
(今は前衛峰と呼ばれるは、変哲もない通過点だった。

きょうは風が強い
小沢岳のてんくら予報は。
標高1000m付近の気温マイナス1℃、風速18m/sec で ランクC
体感温度は異常に低く、ダウン、フリースetc 持ってるものは全部着た (^^

カッパは最終装備として温存。

 マイナーピークはスル~して一旦下る


 小沢岳は歩く距離も標高差も三ツ岩岳のそれを上回っていることを、タイミングを計ってはらっぱに告げる。
 岩場のリスクは少ないし歩きやすいことを考えて、ヨレヨレ様向きのコースをチョイスしたことに理解を得られたようだ。
 簡単な山は数々あれど、安全な山を探すのは至難の業と言える。
 そもそも安全な山など何処にもないので、昔のように歩けないけど山に行きたい者にとっては深刻な問題である。

 もちろん、安全は山から与えられるものではなく、自らが心掛けて叶うものであることは言うまでもない (^^

 小沢岳最後の登りにかかると、なにやら周囲がピンク色に染まり始めて、予想以上のアカヤシオカラー全開です。
 いよっ大統領 (^^ 結構な咲きっぷり。
 前回訪問時はガスっていたので、きょう改めて 『 アカヤシオカラーの小沢岳山頂 』 という認識です (^^


 青空は嬉しいけど風がね               ▲ ひとつばな
 風に煽られて上手く撮れないよ~               ▲ 迷子
                    ▲ 山頂付近限定だけど、思ってた以上に咲いてて嬉しい
 アセビもいっぱい             ▲ アカヤシオと八ヶ岳
 アカヤシオとはらっぱ             ▲ 山頂にとうちゃこ
                           ▲ お隣の桧沢岳が近い(南西方面)

それほど広くはない山頂に着くと、先客さん♂♀がウロウロしていた。
群百をめざしているお二人でした。

山頂の西側一段下に開かれた展望所があるが、いきなり断崖絶壁の上。
怖いもの見たさで覗き込んでも、怖くて見えない

落ちないうちに適当に切上げて、山頂でまったり山座同定する。
西上州の山は小粒で、どれがどれやら難しい。

 山頂に鎮座する大日如来石像             ▲ おいちゃんタッチ
 小沢岳            ▲ 展望所にも小沢岳
                               ▲ 北西方向に浅間山
                         ▲ 浅間山から妙義山までのパノラマビュー
                        ▲ 八ヶ岳方面(肉眼では見えるんだけどね)
                                 ▲ 南八ツ アップ
 北横と蓼科山                ▲ 槍穂高

そうこうしている内に、更に三人♂♀♀が登場し狭い山頂は賑やかに。
先客と山自慢をしているようだったが、余り嚙み合わない空中戦で。

我が隊は灌木の間にアカヤシオ天国を見定め、ランチタイムに突入
風切り音が全ての音を打ち消して、ある意味静かな山頂だった。
花は風に揺れ、人は寒さに抗って枯葉の絨毯に埋もれる。
三ツ岩岳には到底及ばないが、そこそこ満足の小沢岳山頂だった (^^

 アカヤシオの前に座って枯葉ランチ             ▲ ごちそうさまでした

4月になって、なおこの寒さかな
無意味な長居は身体を冷やすだけなので、重い腰を上げる。
足腰がギコギコ (^^

青空は朝のまま青く、風は収まる気配がない。
せっかくだから、帰りは稜線通しの山道を忠実に辿ることにした。
作業道からは見えなかった東の展望が期待できるし。

稜線を行く山道は、痩せている場所もあり。
少なからずアップダウンがあるので、作業道よりは変化があって楽しい。

 冷えてきたから帰るぜよ

 速そうに見えるカメ          ▲ 誉めて育てりゃスクスク伸びる
 帰りは痩せた山道で        ▲ 作業道よりアップダウンが多いような
 杉の苗がいっぱい植えられてました        ▲ エイザンスミレさん、また逢えましたね


 ミツバツツジは稜線近くに咲いているので、山道からは至近の距離でドアップげっと。
 登るときは、作業道から見上げるように見ていた。
 どっちにしても、風に踊ってピントがボケる。

 山を遠望したりミツバツツジの枝を手に取って見たりしながら、下り一辺倒の楽チン下山道です。
 最後の最後は、再び作業道に戻って歩いた。

 西上州は山だらけ       ▲ 榛名や赤城も見えるような気がした
 あなたはアカネスミレさんですか         ▲ ミツバツツジ通りに帰ってきました
 山道に沿って咲いているので       ▲ 作業道からは見上げながら登ったけど
                            ▲ 敬意を表して拡大しますね


 はらっぱが遅れて椚峠に下り立つと、おいちゃんは行き倒れていた (^^;
 はい~ 行くよ~

 元林道の荒れた下りで、朝と同じように花の写真を撮りながら、あっちをフラフラこっちでキョロキョロ。
 沢に下りたり遡ったりしているのは、ニリンソウが咲いてるレポを見たというおいちゃんの言葉が発端だった。
 青倉川の沢に下りて右岸左岸を行ったり来たり、支流に入り込んだりしてみたけど。
 結局 ニリンソウは見つからなかった (^^;

 夢だったのかな

 峠に下りたら、おいちゃんはお休み中         ▲ ずっとこんな林道ならいいのに
                        ▲ 激甚化する自然災害に、何と非力な現実か
ホコリタケが散乱してた ヤマエンゴサク カテンソウ ワサビ
うずくまったまま動かない トウゴクサバノオ コチャルメルソウ エイザンスミレが多かった

ぶらぶら歩きでも、時間が経てばスタート地点に着く。
尾根の新緑が、色とりどりのパステルカラーのようで優しい色だった。

道中で会った人は7人くらいだったかな。
駐車場で、写真を撮っている初老の単独おばさまにご挨拶。
山には登れないけど、山の景色が大好きで写真を撮りに来るらしい。
楽しみ方のヒントをいただいたような気がした。

きょうは山頂付近で多くのアカヤシオに逢えて  想定外のご褒美。
次は、赤城山かな。

 無事に帰ってきました